どのようにことばは獲得されていくのか② 「聴くこと」
ことばをはなすようになるためには
まず、ことばをきくことができなくてはなりません。
特に意識せずあたりまえにいつも行っている「聴くこと」ですが、
人が生活していくうえで、いろいろな工夫がなされています。
まず、私たちは普段から音を選別して聴いています。
実際の音どおりではなく、脳のなかで
自分にとって重要な音を大きく、重要でない音は小さく聴くように
選択されているのです。
あまり、性能のよくない補聴器を使用すると、
「がーがー」という雑音がうるさくて
とても使いづらいと聞いたことはありませんか。
それは補聴器が、どの音も同じように大きくしてしまっているからです。
(最新の補聴器は入ってきた音を細かく分析し、さらに加工して聞きやすくしています)
幼児にとって、母親の声を聴くことはとても重要です。
適切に聴覚機能がはたらいている幼児の場合、
成人女性の声の周波数帯を感知し、
それ以上とそれ以下をカットしています。
そうすることでその周波数帯の音(母親の声)に集中することができます。
周囲の雑音に邪魔されず、母親の声を聴くことで、ことばを獲得し、
コミュニケーションの仕方を学んでいくのです。
発達の躓きがあるこどもの場合、この聴覚機能が適切に働いていない場合があります。
雑音となる低周波の音量が大きくなってしまい、人の声さえもかき消されてしまいます。
ことばを学ぶために必要な人の声をそもそも聴きとれていないのです。
低周波数の音は、電車、掃除機、車、ドライヤーなど生活上のあらゆる場所で聞こえてきます。普通は、これらの音は特に気になりませんが、聴覚機能が適切でない人にとっては、耐え難いほどの騒音になります。
これがが聴覚過敏と言われる状態です。
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