療育が必要なお子さんのために

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ゆっくりはっきり話すこと

自閉症当事者で動物学博士の

テンプル.グランディンは著書自閉症の脳を読み解く」

の中で書いています。

 

「私はこどものころ無声子音をうまく聞きわけられなかった。「cat」も「hat」も「pat」も同じ単語に聞こえた。こうした子音は音が短く、速く発音されるからだ。」

 

テンプル.グランディンは著書のなかで感覚処理問題について、特に気を付けるべき課題としていて、様々な論文を紹介しています。そのひとつに、

自閉症の人は「変化が速すぎる世界」で暮らしているのがかもしれない

と述べられた論文があります。

もちろん仮説にすぎないのですが、実験の結果、自閉症の人は

ゆっくりした身振りをみたり、音を聞いたりしたときに、身振りや音を真似し始め、話す速度を遅くすると、意味を理解することが多くなった

と書かれています。

 

このことは、例えば自分が言葉のあまり通じない国で暮らしていると仮定してみると、よくわかります。外国語の理解が乏しいのに、早口で話されると全く聞き取れませんが、ゆっくりはっきり発音してもらうとなんとかききとれる場合がありますよね。

また、私の父はかなり耳が遠いのですが、大きな声で話されるより、やはりゆっくりはっきりいってもらったほうがよくわかると言っています。

 

お子さんに話すときは普段からゆっくりはっきり口の形をみせて発音することはとても大切です。できればご家庭内での大人同士の会話もできるだけゆっくりにするといいかもしれません。

(余談ですが、ゆっくり会話すると副交感神経のレベルがあがり、自律神経のバランスがよくなるそうです。)

 

単語模倣などのときは一音ずつ区切って発音することも有効です。

 

 

 

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